好きなシンガーソングライターに斉藤和義さんがいます。
走る街を見下ろして
のんびり雲が泳いていく
だから歩いて帰ろう
今日は歩いて帰ろう
特にこの「歩いて帰ろう」は大好きな歌です。
どこへでも歩いていける。それは自由を感じることができる瞬間です。
もし歩くのが辛くなったら、、、
大丈夫です。その時は私ら整体師の出番です。
今回は「足が痛い」と言って来院されたお客さまの症例です。
60歳代後半の女性で右側に腰痛もあります。足の痛いところは右足の外側で膝下。腓骨頭という出っ張りから外くるぶしにかけて痛いということでした。
最初は椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症や坐骨神経痛を疑いました。坐骨神経が腰のところであっぱくされるとお尻から太もも、足先にかけて痛くなったりしびれたりするからです。
また、血管が硬くなったり、炎症を起こしたりして血行が悪くなって、足が冷える、歩くのがしんどいなどの症状を伴って痛くなることもあります。その点も注意してカウンセリングと検査を行いました。
その結果、問題カ所は後脛骨筋のようでした。成長著しい若い運動選手とかが運動のし過ぎで、すねが痛くなるシンスプリントという疾患があります。それも後脛骨筋のパワーが弱いために起きるとされますが、このお客さまも痛みに至る経路は同じです。年齢や運動量によって筋肉パワーのレベルは違いますが、この女性も後脛骨筋がその周辺の筋肉に比べてサボリ気味の状況でした。
つまりサボリ筋がある一方で周りの他の筋肉が頑張りすぎてオーバワークとなり、痛みという悲鳴を上げているというわけです。まずやるべきことは、体のバランスをとることです。特に足首と膝、股関節、骨盤のバランスを調整しました。
その上で、立っていただくと?まだ、足が痛いということでした。これでますます後脛骨筋がサボっていることが原因だと確信しました。
そこで、まず後脛骨筋だけを鍛える施術をやりました。その上で、痛みが出ているところの腓骨筋も鍛えました。その後、また立っていただくと今度は足の痛みは消失していました。
体のバランスをとるだけだと時間の経過と共に元の状態に戻ってしまい、痛みも再発する可能性があります。なぜなら生活習慣や体を動かす癖があるため、さぼっている筋肉をそのままにしておくといずれまた頑張りすぎの筋肉がオーバーワークになってしまうからです。お客さまに後脛骨筋を鍛えるセルフケアのやり方をお伝えするのはそのためです。
セルフケアの方法は理学療法士、笹川大瑛先生の「関トレ」(朝日新聞出版)という本が参考になります。今回の症例もサボっている筋肉をなくすことの重要性が認識できた症例でした。