先日、12歳の小学生の女の子が「腰が痛い」とお母さんと一緒に来院されました。転んで腰を打ったそうです。

検査をすると左右とも股関節の動きに制限があり、足の外側の腓骨筋が弱っている状態でした。骨盤もちょっと後傾していました。

そこで施術は、骨盤骨格の矯正と腰まわりの弱っている筋肉を鍛えることを主眼に行いました。施術後、「さあ立って腰を前に曲げてみましょう」と声掛けしました。その結果は「まだ腰の左が痛い」

こういう場合、どうするか？

当院では足指に着目することが多いです。この女の子の場合は「それじゃ、一緒に足の体操をしましょう」と足のふくらはぎの外側の腓骨筋を鍛え、小指を中心に足指を動かす体操をしてもらいました。

その上で再度、腰の前屈をしてもらいました。その結果は「あれ、痛くない」

当院では施術後にまだ腰痛が残っている場合は足指のセルフケアをやっていただくとすぐに改善を実感していただくことがよくあります。

足の指が弱っているとしっかり立つことができません。そうすると姿勢が悪くなってきます。体が歪んで、背骨が曲がり、猫背や反り腰になったりします。

やがて、筋肉のバランスが崩れて、腰痛や膝痛、肩こりといった症状が出てくるという経路をたどるので、最後に足指の筋肉を「頑張れ」と動かしてあげると根本改善につなげることができるからです。

いつの間にか「お腹に脂肪がついてきた」「太ってきた」「やせてきた」「何となく体がだるい」。こんな状態や感覚は、足の指が弱って体に不調のサインが出ていると考えてみることも大事です。

太ったからダイエットしなくては、肩こりがひどいからマッサージに行かなければ、と考える人は多いですが、本当の原因が足指の筋力の弱さにあることも少なくなく、その場合、ダイエットやマッサージは単なる一時しのぎの対症療法に過ぎないとも言えます。

やるべきことは明確です。足の指を鍛えることです。足の指は体の起点となる土台です。足指の筋肉は足首からふくらはぎ、膝、太もも、お尻、腰、胸、首、頭へとつながっています。

足指がしっかりしていれば、重心が安定して、しっかり立てるようになります。足の筋肉、お尻の筋肉、腰まわりの筋肉、背中の筋肉がバランスよく働くようになります。その結果、姿勢が良くなり、肩こり、腰痛、膝痛は消えてしまいます。

足の指を鍛えるだけで、全身の歪みが解消され、健康を取り戻すことができると言っても過言ではないのです。

「健康は足指から」

当院ではこれをキーワードに、これからもお客さまへセルフケアを丁寧にお伝えしていきたいと思います。