「３日前、朝起きたら、右脚が痺れていた。痛くて歩けなかった」

こんな訴えの40代のお客さまが来院されました。この方は以前、腰痛で通院いただき、改善後も症状のぶり返し予防のため、2カ月に一回のペースでメンテナンスにお通いいただいている方です。

症状は続いているものの、足を引きずりながら何とか歩けるまでに緩和したので来院されたということでした。

お話をお聴きすると「足を上げるのがつらかった」「靴下を履くのもやっとだった」などの状態だったそうです。

原因については特に思い当たることはないが、前日、仕事が忙しく、めまいやだるさと言った熱中症のような症状を感じたとのことでした。

熱中症で、足に痺れと痛みが出て歩けなくなるというのはあるのでしょうか？因果関係はよく分かりませんが、施術の現場では、まず、骨格と筋肉のバランスをチェックします。

それで分かったことは右の腸腰筋の過緊張でした。これですと、右足が上がらない、靴下が履きづらいという状態は理屈が通ります。

また、右足の大腿筋膜張筋も張っているし、腹横筋の筋力も落ちているようでした。

骨盤・骨格には異常がなさそうなので、これは腹横筋の筋力低下と腸腰筋の過緊張が原因だと予想して、施術をしました。

そして、施術後は、痛みなく歩ける状態まで改善されました。

ただ、ご本人は「いま一つ、ふらつく」

それではと、ご本人にやっていただくセルフケアの体操は下肢と足指です。具体的には後脛骨筋、腓骨筋、親指と小指の筋力強化です。

その後、症状はすっかり消えて、このお客さまは、軽い足運びでお帰りになりました。

熱中症との因果関係は、分かりませんでしたが、翌日からの屋外でのお仕事に備えて、腹横筋→腸腰筋→後脛骨筋→腓骨筋→足指の順番でのセルフケアの体操を再度、復習したのは言うまでもありません。